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宦官 2

定例となったファミレスの飲み会で再び宦官の話をした。
蒸し返すつもりはなかったのだが勢いで言ってしまった。

「宦官ね。ヨーロッパにもあったよ」
「いや、僕も調べたけれどなかった」

・・・。

なんでだろ。
というわけで「宦官 1」のつづき。


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去勢(Castration)@Wikipedia英語版
刑罰
・・・Edward Gibbon「ローマ帝国衰亡史」にシチリア島における敗者への去勢が書かれているが、現在もダルフール紛争において去勢され出血多量で死ぬ村人がいる。・・・
・・・中世フランスの哲学者、学者、教師、僧侶であったPeter Abelardは恋人の親族によって去勢された。・・・
・・・12世紀のイングランドの冒険家Wimundは捕らえられ盲目にされ去勢された。
・・・中世イングランドで大逆罪で有罪判決を受けたものは、去勢され絞首刑を受けた。
・・・スコットランド抵抗リーダーWilliam Wallaceは去勢された。

(ページ翻訳は解り難い。英語ができないのが悲しい)

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Gofraid Donn@Wikipedia
・・・13世紀、スコットランドのGofraid Donnは叔父に捕らえられ盲目にされ、去勢された後、叔父とヘブリディーズ諸島を分け合った。



ロレーヌ地方のヴェルダンでは奴隷(slave/スラブ人)を去勢して輸出していたというし。
http://homepage2.nifty.com/ekondo/rekisi3/frank.html

そういうのに加えてキュベレーやスコプツィがあるのだから・・・。


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キュベレー@Wikipedia
〔抜粋〕熱狂的なキュベレーの信奉者は、みずからを聖なる儀式で完全去勢した

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スコプツィ@Wikipedia
〔抜粋〕18世紀のロシアで生まれたキリスト教の教派。
    諸悪の根源は肉欲であるとし、これを根絶する目的として信者には去勢を行う。








以上。
検索すると「宦官は西洋には広まらなかった」とするサイトもいくつかあった。
しかしギリシャ・ローマ程でなくてもあったのは事実。

十字軍や魔女狩り、奴隷貿易がある社会に去勢がないわけがない。

宦官とは「去勢された男子で貴族や宮廷に仕えた者」なのだからヨーロッパの去勢奴隷、官吏は宦官である。





資料:
新カトリック大辞典 第2巻((株)研究社 1998)より「宦官」の項を全文引用

かんがん 宦官 
〔ヘ〕ṣāriṣ,〔ギ〕eunochos,〔英〕eunuch,〔独〕Eunuch,〔仏〕eunuque

 去勢された男子.ギリシア語 eunouchos は,eunē(寝台,寝室)と echō(保つ,守る)からなる合成語で,君主などの後宮を監視する宦官を指していた.権力者たちの後宮を去勢された男たちに監視させる習慣は,古代オリエント諸国,インドの *ムガル帝国,中国,*ビザンティン帝国,*オスマン帝国など古代・中世の多くの国々に見られる.宦官たちの中には君主の顧問となり,国政に大きな影響をおよぼすものもあった.場合によっては,去勢されていない宮廷役人に対してもヘブライ語 ṣāriṣ やギリシア語 eunochos が用いられた(創39:1 等).
 旧約聖書では,申命記23:2に「睾丸のつぶれた者,陰茎を切断されている者は主の会衆に加わることはできない」とされているが,イザヤ書には,「宦官が……わたしの契約を固く守るなら,わたしは彼らのために,とこしえの名を与え,息子,娘を持つにまさる記念の名をわたしの家,わたしの城壁に刻む」(56:4-5)という言葉が載せられている.新約聖書において宦官が登場するのは,わずかに2か所である.マタイ福音書19:12の原文では,「宦官(〔ギ〕eunochos,複数形)として生まれついた者,人から宦官にされた者もいるが,天の国のために宦官となった者もいる」と書かれており,ここではもっぱら神の国に奉仕するために結婚を断念した人が比喩的に宦官と呼ばれている.また,使徒言行録8:26-39では,エチオピアの女王カンダケの宦官がキリストを信じ洗礼を受けたことが述べられている.
 教会は第1*ニカイア公会議(325)において,罪のため正当な罰として去勢されたもの,および自ら進んで去勢した者は聖職者になれないとした(条項1).しかし病気のため,もしくは不当な暴力を加えられて去勢された者は聖職者から除外されない.
 なお,教会はつねに去勢を禁じてきたにもかかわらず、6-19世紀において,オペラなのでソプラノのパートを歌うために去勢歌手(*カストラート)が好んで用いられ,その目的で少年たちが去勢されることがしばしばあった.この時代に教皇庁の礼拝堂の合唱をも含む多くの聖堂合唱団でも去勢歌手が歌っていた事実は,教会が一貫した姿勢を十分に保てなかったことのしるしであり,遺憾なことである.
【文献】LThK² 3:1183;NCE5:631-32.
(J.フィルハウス)





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